有機米100%使用の有機日本酒を作る
栃木県大田原市(旧湯津上村)の天鷹酒造の
酒蔵見学に参加してきました。
以前から気になる酒蔵だったので
今回はとても楽しめました。
天鷹酒造どんな酒蔵?
天鷹酒造は有機日本酒のつくり手として
以前から知ってはいましたが
実はEU諸国、米国、日本において有機認証事業者の認証を得ているそうです。(国内で一番目)
有機日本酒の原材料となる有機米は
農薬や化学肥料を使わず、三年かけて田んぼを作り、稲を育てます。
契約農家さんに有機米をお願いするだけでなく
自社で田んぼを所有して米作りもしています。
酒蔵の周りは見事な田園風景。
雪も少ない土地柄で井戸水も美味しく
原材料の酒米からお酒を醸すまで
こだわりを持って取り組んでいるそうです。
価格:1,595円 |
米を石臼で削る!
酒米はお酒にするため、まずは精米されます
と、言っても、米飯用のコメと違い
普通酒用で60%
吟醸酒では55%~58%
大吟醸だと50%~35%まで削っちゃうんです!(半分以上米ぬかになっちゃう)
しかも、削る際に米が熱を持たないように
約8時間かけてゆっくりと精米するんだそうです。
熱を持つと乾燥して粒が割れやすくなるので
精米時に、コメによってかける圧や速度、時間を微調整して
とても気を遣って行う工程なのだとか。
酵母と麹菌
日本酒の原材料は米と水です
酒米のでんぷん質をブドウ糖に変え、ブドウ糖をアルコールに変える。
麹菌と酵母のちからで米と水を豊かな味の日本酒にする。
そのため、杜氏は目や鼻、手の感触など、五感を使って
わずかな変化を感じ取り、日々のデータを蓄積して
発酵に最適な環境を整えるそうです
米麹に関しては、甘酒の記事にて健康効果や
美味しい飲み方を紹介しています
ご興味あればこちらもぜひ。
酒米とは?
酒米は米飯用に比べ大粒で、炊飯すると粘りや旨味が少なく、美味しくないそうです。
米に含まれるたんぱく質や脂質は、酒にした時に苦みや渋みになるため
粒が大きく、たんぱく質や脂質が少なく、でんぷん質の多い酒米は
日本酒に適しているそうです
価格:3,058円 |
SDGsにつながる有機への取り組み
有機とは環境に負荷をかけない循環を大切にする
まさにSDGsと合致した素晴らしい取り組みです
東日本大震災後に建てられた蔵は、衛生管理に薬剤を極力使わずに
毎日床の水洗いと器具の熱湯消毒を徹底しており
酒瓶はリサイクルではなくリユースをすることで環境にかかる負荷を少なくしています。
(リユースなら20回くらい使えるそうです)
地元産の新しい米の品種も色々取り入れて
スタッフの方々で楽しみながら試行錯誤しているそうです
有機日本酒は全体量からするとまだまだ少量ですが
有機米を田んぼから育て
『美味しい・安全・楽しい』酒作りをモットーとする天鷹酒造の取り組みは
これからも多くの消費者に支持されると思います。
さいごに
世界的に評価されている日本酒
アミノ酸を多く含む料理と相性が良く
食中酒として様々な料理と合わせられ、愛されています。
味が良いのはもちろんですが、
こうした環境に優しい取り組みもあわせて世界に発信することによって
今以上に世界に誇れる日本酒になるのだなと思い知らされました
今回はとてもいい経験が出来ました
最後までお読みいただき有難うございました
以上、SDGsを実践する天鷹酒造の酒蔵見学でした.
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